予習のすすめ
30年を超える教育経験で得た最大の宝のひとつは、「予習」の秘められた力を知ったことです。この内容を分かりやすく書いたのが、「予習のすすめ」です何回も読んで、私の持っている予習のイメージを感じ取ってください。きっと、成績がのびること間違いなし。さぁ、予習の世界を楽しんでください。
黒澤義巳
黒澤義巳
目次
1 はじめに
2 予習の意義
3 予習の効果
(1)心のガードを取る (2)積極性を育てる (3)授業を生かす
4 予習の理論
(1)予習とは? (2)理解のメカニズム (3)学校のカリキュラム
(4)理解のメカニズムと授業
5 予習のすすめ
(1)予習のすすめ (2)予習の具体的な方法 (3)英語予習ノート
(5)数学予習ノート (6)予習を始める皆さんへ
6 おわりに
1 はじめに
教育に携って30年が過ぎました。数千人に及ぶ生徒に出会いたくさんの宝物をいただきました。
その中の一つが、「予習の力」です。苦手科目の予習を始めることで、苦手科目が得意科目に変わった生徒は山といました。
また、得意科目を予習することで、応用力をつけることも知りました。まさに、予習は万能薬です。
しかし、本屋に行っても予習について書いた本は見当たりません。また、最近の教育現場では、
「生徒が予習してくると授業がしにくいよね」なんて言う教師の声も聞きますし、「予習はしなくていい」なんて言う人も
現れています。また、家庭で「予習に力を入れなさい」なんて声を聞いたことがありません。
現在は、本当に予習受難の時代です。
でも多くの生徒を見てきて、「自らが行動を起こす積極性」を育てたり、「明るい未来に心を送る態度(生き生きと暮らす力)」が
生まれたり、「工夫をする能力」や「目標設定能力」が育ったり、「集中力」が高まるなど多くのエッセンスが《予習》には
含まれているのです。なのに、なぜ予習が隅に追いやられているのでしょうか? それは、予習の仕方は授業の進め方や
生徒一人一人の理解度によって異なるために、一斉に指導することができないことです。
もう一つは、予習の理論が確立していないからです。
この冊子は、予習の意義から日常の具体的な予習の方法までを理論的な側面から実用的な側面まで、
全貌を書いたものです。よく読んで理解し、ご活用いただけることを期待しています。
黒澤義己
2 予習の意義
先日講演会で、「思いはかなう」と思う人は手を挙げて下さい、というと10%くらいの人が手を挙げ、「思いはかなわない」と
思う人が、40〜50%いました。そこで、「思いはかなわない」と思う人に「今まで思いはかないませんでしたか?」と聞くと、
「思いはかなわなかった」との答えでした。よく考えてください。この人は、「思いはかなわない」と思っています。
そして、今まで思いはかなっていません。ということは、「思い」と「結果」は同じなのです。「思いはかなわない」と思っていた人も
実は思いはかなっていたのです。「思いはかなう」は、万人に通ずる宇宙の法則です。
さて、多くの人は、どんなことを思いながら予習をするでしょうか?「今度の授業を理解したいなぁ」「いったいどんなことを
知れるのだろう?楽しみだ」「予習をしたから、きっと授業が楽しいだろうなぁ」などを思いながら、予習をします。
この「思いはかなう」のです。すなわち、予習をした教科の理解が深まり、授業が楽しくなってゆくのです。
また、未来に対して明るい思いを持つ力を予習は育ててゆくのです。これこそが、予習の最大の意義なのです。
3 予習の効果
(1)心のガードをとる
先日、友人の家に行く途中に新しいお店ができていました。時間にも余裕があり、入ってみようと思いましたが、何か入りづらく
そのまま友人の家に行きました。友人の家で、先ほどの新しい店の話になり友人に聞くと「行ったよ。
なかなか感じいい店だった。」とのこと。帰り道、何の躊躇(ちゅうちょ)もなく店に入ったのは言うまでもありません。
帰り道、躊躇なく店に入ったのはなぜでしょう? 最初躊躇したのは初めてからくる不安を感じたからで、帰り道躊躇しなかった
のは、店の大体の雰囲気を友人に聞いて知っていたからです。他にも、初めての人に会うとき人は緊張しますが、
何度か会っている人には安心して会えます。人間には、「初めてのものに対して、不安を感じガードする」という
特性があるのです。一方、知っていることや慣れていることに対しては、気軽に受け入れたり、行動したりする特性もあります。
学習も同じで、予習をしていない生徒は初めて授業で聞く教材に対して、心がガードをしてしまうのです。そのため、
内容的には容易なことも、生徒のガードのために心に届きづらいのです。指導者(先生)は教材研究と言って事前に内容に
目を通すだけでなく、自分自身も学生の時に習得した内容なので、よく慣れています。ここに大きなギャップがあります。
予習はこのギャップを小さくし、生徒の理解を容易にします。予習あなどるべからず、です。
(2)積極性を育てる
予習は授業内容を理解するという上で大きな力を発揮します。が、実はもっと大きな意味があります。予習は、まず自分から
行動を起こします。従って、何事に対しても「自分から行動する」「自分を出発点におく」という態度が育つのです。
これは、将来のリーダー性や他人のお役に立つ人がらにつながります。一方、予習をしない生徒は、授業のスタートは教師に
なります。教師の指示で、行動を始めます。ということは、受身的な行動が身についてゆくのです。このちょっとした差が、
毎日毎日の積み重ねで、積極性という点に大きな差を生むのです。
(3)授業を生かす
ここで学校の授業について少し考えてみたいと思います。子ども達は学校で6時間、週30時間の授業を受けます。
もし家庭で子どもが一日6時間、週30時間勉強したら、親御さんはきっと「素晴らしい」と称賛することでしょう。
お子さんは毎日それを学校でしているのです。
学校の授業をおろそかにすることは「一日6時間の学習をおろそかにすること」になっているのです。また、学習をおろそかに
するだけでなく、6時間という時間まで無駄にしているのです。学校の授業を否定することは、時間を無駄に使うことにつながり、
学力向上につながらないどころか、時間の活用という生き方にも影響を与えています。逆に、学校の授業を大切にすることは、
時間を大切にすることにつながります。学校の授業に対する考え方は、皆さんが思っている以上に子どもの将来に影響を与えて
います。このことは当然ですが、多くの人が見落としているところでもあります。
教育に携って30年が過ぎました。数千人に及ぶ生徒に出会いたくさんの宝物をいただきました。
その中の一つが、「予習の力」です。苦手科目の予習を始めることで、苦手科目が得意科目に変わった生徒は山といました。
また、得意科目を予習することで、応用力をつけることも知りました。まさに、予習は万能薬です。
しかし、本屋に行っても予習について書いた本は見当たりません。また、最近の教育現場では、
「生徒が予習してくると授業がしにくいよね」なんて言う教師の声も聞きますし、「予習はしなくていい」なんて言う人も
現れています。また、家庭で「予習に力を入れなさい」なんて声を聞いたことがありません。
現在は、本当に予習受難の時代です。
でも多くの生徒を見てきて、「自らが行動を起こす積極性」を育てたり、「明るい未来に心を送る態度(生き生きと暮らす力)」が
生まれたり、「工夫をする能力」や「目標設定能力」が育ったり、「集中力」が高まるなど多くのエッセンスが《予習》には
含まれているのです。なのに、なぜ予習が隅に追いやられているのでしょうか? それは、予習の仕方は授業の進め方や
生徒一人一人の理解度によって異なるために、一斉に指導することができないことです。
もう一つは、予習の理論が確立していないからです。
この冊子は、予習の意義から日常の具体的な予習の方法までを理論的な側面から実用的な側面まで、
全貌を書いたものです。よく読んで理解し、ご活用いただけることを期待しています。
黒澤義己
2 予習の意義
先日講演会で、「思いはかなう」と思う人は手を挙げて下さい、というと10%くらいの人が手を挙げ、「思いはかなわない」と
思う人が、40〜50%いました。そこで、「思いはかなわない」と思う人に「今まで思いはかないませんでしたか?」と聞くと、
「思いはかなわなかった」との答えでした。よく考えてください。この人は、「思いはかなわない」と思っています。
そして、今まで思いはかなっていません。ということは、「思い」と「結果」は同じなのです。「思いはかなわない」と思っていた人も
実は思いはかなっていたのです。「思いはかなう」は、万人に通ずる宇宙の法則です。
さて、多くの人は、どんなことを思いながら予習をするでしょうか?「今度の授業を理解したいなぁ」「いったいどんなことを
知れるのだろう?楽しみだ」「予習をしたから、きっと授業が楽しいだろうなぁ」などを思いながら、予習をします。
この「思いはかなう」のです。すなわち、予習をした教科の理解が深まり、授業が楽しくなってゆくのです。
また、未来に対して明るい思いを持つ力を予習は育ててゆくのです。これこそが、予習の最大の意義なのです。
3 予習の効果
(1)心のガードをとる
先日、友人の家に行く途中に新しいお店ができていました。時間にも余裕があり、入ってみようと思いましたが、何か入りづらく
そのまま友人の家に行きました。友人の家で、先ほどの新しい店の話になり友人に聞くと「行ったよ。
なかなか感じいい店だった。」とのこと。帰り道、何の躊躇(ちゅうちょ)もなく店に入ったのは言うまでもありません。
帰り道、躊躇なく店に入ったのはなぜでしょう? 最初躊躇したのは初めてからくる不安を感じたからで、帰り道躊躇しなかった
のは、店の大体の雰囲気を友人に聞いて知っていたからです。他にも、初めての人に会うとき人は緊張しますが、
何度か会っている人には安心して会えます。人間には、「初めてのものに対して、不安を感じガードする」という
特性があるのです。一方、知っていることや慣れていることに対しては、気軽に受け入れたり、行動したりする特性もあります。
学習も同じで、予習をしていない生徒は初めて授業で聞く教材に対して、心がガードをしてしまうのです。そのため、
内容的には容易なことも、生徒のガードのために心に届きづらいのです。指導者(先生)は教材研究と言って事前に内容に
目を通すだけでなく、自分自身も学生の時に習得した内容なので、よく慣れています。ここに大きなギャップがあります。
予習はこのギャップを小さくし、生徒の理解を容易にします。予習あなどるべからず、です。
(2)積極性を育てる
予習は授業内容を理解するという上で大きな力を発揮します。が、実はもっと大きな意味があります。予習は、まず自分から
行動を起こします。従って、何事に対しても「自分から行動する」「自分を出発点におく」という態度が育つのです。
これは、将来のリーダー性や他人のお役に立つ人がらにつながります。一方、予習をしない生徒は、授業のスタートは教師に
なります。教師の指示で、行動を始めます。ということは、受身的な行動が身についてゆくのです。このちょっとした差が、
毎日毎日の積み重ねで、積極性という点に大きな差を生むのです。
(3)授業を生かす
ここで学校の授業について少し考えてみたいと思います。子ども達は学校で6時間、週30時間の授業を受けます。
もし家庭で子どもが一日6時間、週30時間勉強したら、親御さんはきっと「素晴らしい」と称賛することでしょう。
お子さんは毎日それを学校でしているのです。
学校の授業をおろそかにすることは「一日6時間の学習をおろそかにすること」になっているのです。また、学習をおろそかに
するだけでなく、6時間という時間まで無駄にしているのです。学校の授業を否定することは、時間を無駄に使うことにつながり、
学力向上につながらないどころか、時間の活用という生き方にも影響を与えています。逆に、学校の授業を大切にすることは、
時間を大切にすることにつながります。学校の授業に対する考え方は、皆さんが思っている以上に子どもの将来に影響を与えて
います。このことは当然ですが、多くの人が見落としているところでもあります。